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2004/11/09

泣き笑い文庫

先週のトラックバック野郎のお題になりますが
俺の中での泣き笑い文庫について。

大学に受かってからは活字を読む機会もめっきり減り、怠惰な大学生の定石どおりどんどん馬鹿一直線な俺ですが
受験生(浪人)時代は、下宿にテレビが無く娯楽と言えばもっぱら読書くらいのもんでした。
(とはいえ芥川龍之介や川端康成のような、なんたら賞ものの本はなかなかとっつきにくく、
実際読んでいたのは、ノリや表現が今風で読みやすい現代文庫ばかりでしたが。)
そんなわけで他人に薦められる読書知識など皆無に等しい俺ですが、あえて推薦出来るものがあるとすれば
「アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス作)」でしょうか。

神田(下宿先は東京でした)の本屋街で本を探しつつぶらぶらしていた時、
ふと手に取った本がやたら平仮名ばかりの内容で加えて誤字だらけ。
「なんだこりゃ。」
と興味が湧き、その場でこの本の購入を決めました。

この本の主人公は知能発育障害(いわゆる知恵遅れ)で、勤めているパン屋では同僚に馬鹿にされても
馬鹿にされた事がわからずニコニコニコニコしているような主人公でした。
しかしある日某大学の研究で作られた薬品を使って、何と彼は天才になってしまいます。
「頭が良い事は、良い事だ。人の役に立てるし、自分が何をしているのかわからないまま、人生を棒に振る事もない。」
今や人並み以上の知能を持った彼は、誰もが思うのと同じようにそう思いました。

さて。知能は人一倍突出した彼ですが、人と関わってゆく中で理屈では説明しきれない感情を覚える事になります。
(いきなり頭が良くなったもんだから、精神の発育が伴っていなかったというわけ。)
突然天才になった自分と他人との関係、そこに生まれる軋轢やエゴ、そして感情。彼はその度にとまどい、そして苦悩します。

が、やがて彼は一つの素晴らしい感情に出会います。それは「人を愛する」と言う事。異性を愛し、そして相手からも愛される幸せ。
「頭が良くなると言う事はなんて素晴らしいんだろう。自分もこの研究に協力して、世界に大勢居る悩める人達を救ってあげたい。」
彼は自分の能力を活かすため、この研究に携わる決意をするようになります。

とまぁここまでは何ともハッピーな感じのストーリーですが、ある日を境にしてこの物語は佳境を迎えて行きます。
友人アルジャーノンに起こった小さな異変。それに続くようにして明らかになってゆく事実。
続きは本を読んでみて下さい。読み終わってから、何とも色々と考えさせられる本でした。

ちなみにこの本はユースケ・サンタマリアが主演でドラマ化もされたので、
見てストーリをご存知の方も多いと思いますが(無論、俺も見ました(笑))
個人的には原作の方がストーリーが深いと思ったので、まだ読んだ事の無い方はこの機会に是非どうぞ。

って。このレビュー、ネタバレしすぎですかね?

以上、トラックバック野郎「お題: 泣き笑い文庫」からのトラックバックでした。

P.S.あと印象に残っている本と言えば、武者小路実篤の「愛と死」かな。
まだシャイボーイだった頃に読んでやたら感動しましたが、今読み返したらどんな印象になるのでしょうか…ちょっと不安です。(笑)

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