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2006/08/18

最近の色々

いやいや、いつの間にか一ヶ月も更新が開いてしまいました。

研修医生活を初めて早5ヶ月が過ぎ去ろうとしています。
「この5ヶ月で、医師として何か成長したか?」と問われれば
まぁ、成長した気もするし、あまり変わっていない気もするし。
はっきりと「こんくらい成長した!!」とは言い切れない部分もありますね。
ただ少なくとも後退はしていないと思うので、その辺が少しは心の救いです。

特に最近考えた事なんですが、仕事と勉強って違うんですよね。
例えば今麻酔科に居て、大体一人で麻酔管理をさせて貰ってる状況ではありますが
ぶっちゃけ麻酔をかけようと思ったら、麻酔器をひねって麻酔薬を流せば
患者をとりあえず寝させる事は出来ます。

それで、術中に浅麻酔になれば麻酔深度を深くして、深すぎたら浅くして……。
これで「見かけ」の麻酔管理は出来てしまいます。
ただこれは要するに「Task≒マニュアル」であって、本当の麻酔ではありません。
マニュアルどおりの事は誰にでも出来ます。

本当の麻酔って言うのは、使用している薬の作用・副作用、麻酔器の特性、
緊急時の対処、そして患者の疾患や体の生理反応などなど……、
様々な事変に対応できる知識を全て持って患者を眠らせる事。
要するに病院の業務だけでなく、普段の勉強の積み重ねこそが医師に必要とされる
最大のスキルなのだと最近痛感しています。

「毎日はそこそこに忙しいし、仕事をしている気にはなっている。
しかし医師として実力が付いている気がしない」

俺と同じように、こんな風な事を考えて悩んでいる研修医の仲間が、
日本各地ではまだ居るのではないでしょうか?

今の研修医制度、確かにいい所が沢山あります。
他の科の先生や、病院の職員と広く接点が持てるところとか、
この科に行かなかったら全然分からなかっただろうなー、って事を心から実感する所とか。

ただその代わり、悪いところも沢山。
まず、数ヶ月置きのローテーションでは十分な勉強が出来ないまま
研修を終えてしまう可能性が高い所が一番の問題点。
「知識のつまみ食い」では、患者にとっては生兵法もいいところです。
そして、知識のつまみ食いで終えた研修では半端な実力しか身につかず
自分の医師としての自信にも到底繋がりません。

そして1~3ヶ月置きのローテーションは、環境の変化に対するストレスも多く
それが何度も続けば、そのうち一生懸命打ち込むのにも疲れてきてしまいます。
「この科は興味が無いから適当にやればいいや……」
と思いたくなる気持ち、良く分かります。

また、自分のやりたい事が決まっている人にとっては結構負担も大きいと思います。
自分の将来やりたい勉強と、今やらなければならない勉強
(=だって患者を診てるんだもの、手は抜けませんよね……)
が違うというのは、自分にとっても困惑してしまうし、日々の業務や
その科の勉強に追われて心から興味のある勉強がやりづらくなってしまうというのは、
やはりストレスの一因になります。
とにかく「やれ」と言われてやる仕事ほど、面白く無いものはないのですから。

~・~・~・~・~

以上、何か取りとめの無い文章になってしまいましたが、
最近の研修生活で思うところをつらつらと書いてみました。

とにかく、一つの科の研修期間が短いのが研修医制度の一番悪い所だと思いますね。
少なくとも3ヶ月~半年はやらないと勉強にもならない気がします。(多分)
今の麻酔科は3ヶ月の予定なのですが、研修2ヶ月目にしてやっと
麻酔科の勉強に面白みと感じてきたところですし。

厚労省の役人さん達には、早い内にもっと良い研修制度を打ち出して欲しいです。
「何でも診られる医師を育てる」どころか、現実には
「何も出来ない(もしくは中途半端な)医師」を育てる結果となってしまっていると思いますから……。

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