« シスプラチンによる腎障害に対してMg投与が有用 | トップページ | 風邪の診かた »

2013年4月 4日 (木)

EBMや臨床試験、統計の勉強

春になりましたね。私もようやく専門医とか取って落ち着いた今日この頃です。
しかし名前だけの専門医なので、中身を実らせるためにはやはり勉強しなければいけません。

さて。医者をやっていくにあたって、臨床試験の知識は避けて通れない話題。
まあ臨床試験だけでなく、大きく言えばEBMの範疇に入るんだけど。
しかしいざやろうとすると、立ちはだかるのが統計の数式たち。
だって、ページを開けば数式が出てくるんだもの……。

そのせいで苦手意識があってまともに勉強した事がありませんでした。
でもこのままじゃいけないと思い、amazonさんで本を買ってみた。

去年まで研究や専門医取得に追われていたけれど、やっと勉強できる時間が出来た。
少しずつ医者としての価値を高めていきたいと思う。

↓以下本の紹介。アフィリエイトとか無いのでご安心を。

A_3

「臨床のためのEBM入門―決定版JAMAユーザーズガイド」

自分的にお勧めはこれかなあ。
やや例え話がアメリカナイズドな感じだけど、とにかく数式が出てこない。
数学的な知識は最小限にして、臨床家が論文を読む上で何が必要かが
十分に吟味されて書かれていると思う。
難しい話も算数程度の話題や、臨床試験の例え話なんかに変えられて、
理解出来るように工夫されている。

A_3

「本当はやさしい臨床統計」

上の本を読んだ上で、理解の補助として読んだのがこの本。
臨床家が臨床家に対して、分かり易く書いたというのが良く感じられる本。
挿絵も多くて、直感的にイメージさせる書き方が分かりやすい。
hazard ratioと川流れのイメージ何かは読んでて一番しっくりきた。

へこたれ臨床医的には数学的な正確さじゃなくて、
その値が何を指しているかを大まかにつかめれば良いわけで、
そういう時こういう上手な説明をしてくれたら助かるなあと思う。

A_3

「米国SWOGに学ぶがん臨床試験の実践」

私の専門はがん治療なので、3冊目、4冊目はその関係の本です。
この本は特にがんの臨床試験の解釈から、実践まですごくよく書かれている。
理解しにくい点にはかならず例え話がついていて、それがまた分かり易い。
一般論ではなく癌の臨床試験に絞って例示されているために、
良く読む論文の吟味にすぐ還元可能な点が非常に役立つ。

A_3

「誰も教えてくれなかった癌臨床試験の正しい解釈」

これも分かり易くていい本なんだけど、どちらかというとやや読み物。
用語すら知らないという素人というよりは、さわり程度は知っている人向け。
筆者が気になった臨床試験について、その正しい解釈を展開している。
前半はためになるんだけど、後半からはやや読み物の要素が強くなってきて、
半分エッセイみたくなっている感じがした。

……とこんな感じで読んできて、αエラーもβエラーも分からなかった私が、
論文の"statistical analysis"に目を通してみようかなと思えるようになった。
がんの臨床試験の知識が得たければSWOG~は絶対にお勧め。
概念的な理解じゃなく、少しは統計的な知識が欲しいなあという時には

A_3

「論文が読める!早わかり統計学」

が良いと思う。
けど、全くの素人にはちょっと難しい所もあるので要注意。

|

« シスプラチンによる腎障害に対してMg投与が有用 | トップページ | 風邪の診かた »

医学書」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: EBMや臨床試験、統計の勉強:

« シスプラチンによる腎障害に対してMg投与が有用 | トップページ | 風邪の診かた »