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2013年6月30日 (日)

進行再発乳がんの化学療法

乳がんは主に乳腺外科の先生が手術+chemoまでやるがんなので、
腫瘍内科に直接患者が来ることは少ない。進行がんで見つかった症例などがちょろっと来る程度。
しかしこの分野はホルモンレセプターにHER2と、化学療法もごちゃごちゃしていて分かりづらい。
そんな感じでASCOのEducational sessionを見ていたら、
Breast. 2012 21(3):225-6.にコンセンサスガイドラインが載っているとの事で、復習を兼ねて勉強。
転移巣のre-biopsyが推奨されているだとか、T-mab beyond PDだとか、基本的な事だが色々勉強になった。

しかし、実臨床をやっていると時々引っかかるのが、ER(+)乳がんで、
ホルモン療法→増大、visceral meta→化学療法というところ。
「内分泌療法(ET)と化学療法(CT)の併用はしない」という項目については100%のexpertが賛成しており、
それが世界のコンセンサスなんだなあとは思うのだが、何となく腑に落ちない所もある。

1st ETで増大→visceral crisisなし→2nd ETっていう流れがあるじゃん。じゃあ、
1st ETで増大→visceral crisisあり→CT+2nd ET併用っていう流れがあってもおかしくないんじゃないかと。

乳がん診療ガイドライン2007によれば過去にCT+ETはOSに寄与しない(JCO 4: 186-193, 1986)という報告があり、
それを筆頭にメタアナリシスを含む論文が出ているらしい。(まだ読んでいないが……)
血栓症のリスクも高まるようだし、まあそこまで言われちゃしょうがないのだが、
例えばtamoxifenで駄目でも、fulvestrantなら効くかもしれないじゃん……っていう思い。
他のがんもやっていると、使える薬を使わないってのが勿体無い気がしてならぬ。

そんなことを考えた昼下がりであった。
ついでにASCO 2013 教育セッションのER(+)乳がん覚書を、自分のために置いておく。
内分泌療法+分子標的薬ってのが、今後のトレンドになるのかしらん。

「asco_2013_er_breast.pdf」をダウンロード

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