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2019年4月 5日 (金)

胃がんStageⅢ術後補助化学療法としてのS-1+DTX療法 (J Clin Oncol. 2019 Mar 29, Epub ahead of print)

StageⅢ胃がん術後補助化学療法としてのS-1+DTX (JACCRO-GC07)

狙いは胃がん術後補助にDTXを追加することで遠隔転移・LN転移再発を抑制し、再発率の低下を目指すこと。
(ACTS-GCの結果では30.6%再発の内、LN 5.7%, 腹膜 14.6%, 遠隔 11.5%)

対象は20-80歳, StageⅢ(JCGC 3版, UICC 7th)でD2郭清以上を行われたR0切除患者。
stage ⅢA (T2N3, T3N2,T4aN1), stage ⅢB (T3N3, T4aN2, T4bN0, T4bN1),
stage ⅢC (T4aN3, T4bN2, T4bN3)

治療は術後42日以内に開始。S-1は通常量で2投1休, DTXは40mg/m2で3週毎で2-7コースに計6回投与。
8コース目からはS-1を4投2休として、全行程で1年間投与する。
Primary endpointは3年RFS, Secondary 3年OS, 5年OS, AE。

S-1群の3年RFSをⅢA 68%, ⅢB 50% → StageⅢ全体で62% (ACTS-GC;JCGC 2版 結果より)と見積もった。
7% RFSの上乗せを期待し両側α=0.05, β 0.2で片群530例。→550例を目標。層別因子はStage, 組織型, 施設。

結果:
915人登録。除外2人でDS 454人, S-1 459人。StageⅢA, B, C各々33%程度。
T4 6割, N3 6割。分化型 4割, Total 4割, 部位はUML各々2-4-4割。
2回目のpre-planned中間解析(各群170events)でRFS (HR 0.632, 99.99%CI 0.4-0.998, P<0.001)に有意差を認め有効中止。
median RFS: S-1 34.5m, DS Not Reached。
服薬状況:S-1, DSともにS-1 1年継続割合は50%程度で変わらず。S-1減量・遅延はDS群で10%程多かった。
理由は患者希望など。DTXの6コース完遂割合は69%

AE≧G3: DS 58%, S-1 42%。DS群は主に血液毒性。Bil↑, 下痢はS-1群で多かった。
SAE DS 14%, S-1 12%
再発部位: 遠隔 5.3% vs 9.8%, LN 4.8% vs 11.3%で有意にDSが良好。局所は0.4% vs 0.4%で差なし。
腹膜は 9.3% vs 12.9%で有意差はないがDSで良好。患者背景によるinteractionはなかった。

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本邦のpractice changeとなったJACCRO GC-07の結果が論文化されました。
概ね狙い通りの結果が出た試験で素晴らしいと思います。学会発表時にはS-1群でのRFSの低さが指摘されておりましたが、DiscussionではACTS-GCと比べStageが進んだ患者が多く登録されていたからと説明されています。まだOSのデータはimmatureですので、今後の追加解析で本当にその理由が正しいのかなど検証する必要はありますが、日本での術後補助の標準治療はDS療法と考えて良いでしょう。
interactionの解析でも、どのsubgroupも一様に効果が認められています。ACTS-GCと同様Stageが進むにつれHRが高くなる傾向はあるようですが。数は少ないですがPS=1の患者はHRが1に近いですね。忍容性の問題もあるのでしょうか?全体として差はなかったようですが。

CapeOxの立場が微妙ですが論文中ではoptionalとして選択可能と書いてありました。確かに6ヶ月かつ脱毛が無いという期間は魅力的なので、しびれのAEも加味しての患者選択もありかとは思います。

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