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2019年5月13日 (月)

大腸がん二次治療における抗VEGF抗体薬の使い分け (日本大腸肛門病会誌 2018; 71:380-386)

こちらのHPで見つけたレビューから。とてもわかりやすかったので、まとめてメモしておく。

● 1次治療Bevの場合、PFS<9ヵ月の場合、BBPはやや良くないかも。
   Ramの試験のsub解析で1次治療PFS>6ヵ月 or <6ヵ月でHRに差は無かった。

● ORRではzivが,FOLFIRI単独と比べより良い結果(10% vs 35%), ただし日本人の試験では8.3%とそれほどでもなかった。

● 右左側について
   Ramは左側OS HR=0.807, 右側OS HR=0.971で右側では不利?
   zivは右左側・直腸関わらずHR良い。また肝転移のみの症例(Liver Limited Disease: LLD)ではHR 0.649とさらに良い傾向。

● RASについて
   RamはRAS WT, MTともにHR 0.86で良い。
   zivはWT HR=0.7 MT HR=0.93でRAS MTに不利?

● BRAFについて
   Bev: データなし
   Ram HR=0.54
   ziv HR=0.42

● Bev不応でのEGFR抗体は?
   SPIRITT試験, PRIDIGE 19試験, WJOG6210G試験などのPⅡがあるが、いずれもORRは高いがOSには差が無い。
   PRIDIGE 19試験 (Bmab vs Cmab)ではむしろCmabのOSが悪い傾向だった。
   3rd lineの試験 (WJOG6510G)でもBmab不応後のOSはCmabで悪い。

● 1st line EGFR抗体使用後
   dataが無いので、前治療に分子標的薬剤なしのデータに準じてBev (or ziv)を選択するのが一般的。
   Ramは全例Bevが入ったデータなので、データなしと考えて使用は控える。

● Adjuvant CapeOxの早期再発
   分子標的薬剤治療歴なしのデータに準ずるが、zivはsub解析でHR=0.97で効果が薄い可能性。Ramは前向き試験中。

● 経口剤との併用
   唯一BevのみがAXEPT試験で2nd line XELIRI+Bevのデータがある。

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以上から
● 1次治療BevでPFS>9ヵ月: Bev
● 1次治療BevでPFS<9ヵ月かつ
    RAS WT+左側: ziv or Ram 
    RAS WT+右側: ziv
    RAS MT+左側: Ram
    RAS MT+右側: ziv or Ram (どちらも不利かもしれないが)
● BRAF MT: Ram or ziv
● 1次治療EGFR抗体: Bev
● Adjuvant CapeOx早期再発: Bev
● LLD or response希望: ziv
● 経口剤希望: Bev

のような結果になるだろうか。前治療Bev PFS<9ヵ月のデータはzivにはない(?)ので、厳密に当てはめたわけではないが……。
あとはAEもあるので、患者の状態なども加味して治療方針決定か。

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